大学進学前に知るべき給付型奨学金まとめ:シングルマザー世帯が使える返済不要の支援
はじめに
「子どもを大学に行かせてあげたいけど、学費が心配で……」。国公立大学で4年間約250万円、私立文系で約400万円、私立理系では約550万円。「とても無理」と諦めてしまう方も少なくありません。
でも、諦める前に確認してほしいことがあります。「返済しなくていい奨学金」が思っているよりずっと多く存在するということです。この記事では、シングルマザー世帯が利用できる給付型(返済不要)の奨学金を、国の制度から民間まで網羅して解説します。
📊 統計データ
日本学生支援機構(JASSO)によると、給付型奨学金(修学支援新制度)の採用人数は約34万人。住民税非課税世帯またはそれに準ずる世帯が対象であり、シングルマザー世帯の多くが該当します。
1. 給付型奨学金とは:返済不要の支援制度一覧
重要なのは、1つに頼らず複数を組み合わせること。修学支援新制度+都道府県奨学金+民間財団を重複受給できるケースもあり、年間150万円・4年間で600万円の支援が受けられる可能性もあります。
2. 修学支援新制度:最大の給付型奨学金
2020年に始まった国の制度で、給付型奨学金(返済不要)と授業料・入学金の減免がセットで受けられます。
対象となる世帯の所得目安(シングルマザー・子1人)
第1区分(満額)の場合、給付型奨学金は自宅通学で年約35万円、自宅外で年約91万円。これに加えて授業料減免(国公立大学は年約54万円まで全額免除)も受けられます。
✅ 結論
給付型奨学金+授業料減免を組み合わせると、国公立大学であれば実質的な自己負担がほぼゼロになるケースもあります。まずこの制度を最優先で確認しましょう。
3. 都道府県・市区町村の給付型奨学金
国の制度と重複して受給できるケースも多く、組み合わせで支援額を増やせます。
地域の奨学金を探す方法
- JASSOの「スカラネット・パーソナル」で地域・条件別に検索
- 都道府県・市区町村の教育委員会に問い合わせ
- 子どもが通う高校の進路指導室に相談(地域の奨学金情報を持っていることが多い)
💡 ポイント
市区町村の奨学金は募集枠が少なく申込期間も短いため、子どもが高校1年生になったタイミングから情報収集を始めましょう。
4. 民間財団・企業の奨学金
給付額が高く返済不要にもかかわらず、あまり知られていません。ひとり親世帯を優先する財団も多いので、条件に合えば積極的に応募しましょう。
5. 申請スケジュールと準備
⚠️ 高校3年生では手遅れの場合も
都道府県や民間財団の奨学金は、高校1〜2年生を対象とした予約採用の募集を行うことがあり、3年生時点では応募できないケースもあります。
準備しておくもの
住民税決定通知書、母子家庭の証明書類(戸籍謄本等)、子どもの成績証明書、児童扶養手当の受給証明書
6. 高校在学中から使える給付型支援
高校生等就学支援金制度
国が運営する授業料の実質無償化制度です。年収590万円未満の世帯は私立高校の授業料も実質無償(最大年額39万6,000円の補助)。3年間で最大約118万円の負担軽減になります。
都道府県の上乗せ補助
高等学校等奨学給付金
住民税非課税世帯の高校生を対象に、授業料以外の教育費(教科書・学用品・部活動費など)を給付する制度です。ひとり親世帯には加算があり、私立高校の場合は年額最大約15万2,000円が支給されます。
7. 進学先別の自己負担額シミュレーション
※修学支援新制度 第1区分(満額)の場合の概算。奨学金の給付は大学入学後に始まるため、入学前の「入学金・前期授業料」は母子父子寡婦福祉資金(無利子貸付)や生活福祉資金で一時的にまかなう方法もあります。
8. よくある疑問 Q&A
Q. 成績が悪くても給付型奨学金はもらえる?
A. 修学支援新制度では「学習意欲があること」が要件ですが、高校3年時に厳密な成績基準は問われません。ただし大学入学後は毎年度の学業継続確認があり、修得単位数が標準の50%以上であることなどが求められます。
Q. 複数の奨学金を重複して申請できる?
A. 原則として可能ですが、「他の奨学金との併給禁止」を規定している財団もあります。修学支援新制度(JASSO)は多くの民間財団と重複受給できます。
Q. 離婚後に元夫の収入が審査に影響する?
A. 離婚が成立し母親と同一世帯であれば、元夫の収入は原則含まれません。ただし養育費を受け取っている場合は収入として計上されることがあるため、学校の進路指導室やJASSOに確認しましょう。
Q. アルバイト収入は審査に影響する?
A. 家計要件は保護者の収入で判定されるため、子どものアルバイト収入は通常影響しません。ただし扶養から外れるほどの収入がある場合は税金計算に影響することがあります。
まとめ:子どもの大学進学は諦めなくていい
返済不要の給付型奨学金を最大限に活用すれば、大学の費用を大幅に軽減できます。現在の制度は成績よりも家庭の経済状況を重視しており、ひとり親世帯を優先する制度も多くあります。
- JASSOの「進学資金シミュレーター」で修学支援新制度の給付額を確認する
- 都道府県・市区町村の教育委員会に給付型奨学金を問い合わせる
- 高校の進路指導室に相談する
- あしなが育英会など、ひとり親対象の民間財団を調べる
- 複数の奨学金を組み合わせた給付総額を試算する
大切なのは「使える制度を知っているかどうか」。子どもが中学生のうちから情報収集を始めることで、選択肢が大きく広がります。
運営者
FP相談1,200人以上の経験とWeb事業7年、自身の離婚・資産形成経験をもとに「ママ、大丈夫」を開発。年収200〜300万円のシングルマザーが、専門家に頼らず家計の未来を把握できるサービスを目指しています。

