【知らないと損】教育費の無償化制度2026|シングルマザー向け早見表
はじめに
「高校・大学の学費が払えるか不安…」「奨学金は借金になるから避けたい」
子どもの教育費はシングルマザーにとって最大の心配事のひとつです。大学まで進学させると、一人あたり1,000万円以上かかるケースもあります。しかし、知っておくべき無償化・支援制度を活用すれば、実質的な負担を大幅に軽減できます。
📊 統計データ
大学・短大・専門学校の授業料等減免と給付型奨学金を利用している学生は約35万人(2022年度・文部科学省「高等教育の修学支援新制度の実施状況」)。2024年度から多子世帯・理工農系の中間層への対象拡大、2025年度からは多子世帯(子3人以上)の所得制限撤廃により、利用者数はさらに増加しています。
この記事では、高校・大学・専門学校で使える公的な無償化・支援制度を網羅的に解説します。「知っているか知らないか」だけで、子ども一人あたり数百万円の差が生まれる可能性があります。ぜひ最後まで読んで、使える制度を把握しておきましょう。
1. 高校の教育費を減らす:3つの主要制度
制度①:高等学校等就学支援金制度(公立高校の実質無償化)
国が授業料相当額を学校に直接支給する制度です。生徒は申請するだけで自動的に授業料が減免されます。
支給額
- 公立高校:年額118,800円(月9,900円相当)
- 私立高校:年額最大457,200円(2026年度〜所得制限撤廃・全世帯対象)
所得基準
公立高校は2025年度から所得制限が撤廃され、全世帯が対象です。私立高校についても、2026年度(令和8年度)から所得制限が撤廃され、全世帯が対象となりました(文部科学省「高等学校等就学支援金制度」)。
シングルマザー家庭の場合、ひとり親であることにより所得基準の見方が変わる場合もあります。詳細は高校の事務担当者または自治体に確認してください。
申請手続き
入学時に学校から申請書が配布されます。マイナポータル経由または書類で申請し、収入に関する情報を提出します。在学中は毎年7月頃に継続申請が必要です。
制度②:高校生等奨学給付金
低所得世帯向けに教科書代・教材費などを給付する制度です(返還不要)。
支給額(令和6年度)
申請は通学している高校を通じて行います(文部科学省「高校生等への修学支援」)。この制度は就学支援金とは別の制度です。両方を合わせることで、実質的な教育費負担をさらに減らせます。
制度③:自治体の私立高校授業料補助
都道府県によっては国の制度に上乗せして私立高校の授業料を補助しています。東京都では、年収910万円未満世帯を対象とした「私立高等学校等授業料軽減助成事業」を実施し、私立高校の授業料の実質無償化を進めています(年度により所得制限が見直されているため、最新情報は東京都教育委員会で必ずご確認ください)。
お住まいの都道府県のホームページで「私立高校 授業料補助」と検索してみましょう。補助内容は自治体によって大きく異なります。
高校教育費支援制度一覧
2. 大学・短大・専門学校の教育費を減らす:高等教育の修学支援新制度
2020年4月から始まった「高等教育の修学支援新制度」は、低所得世帯の学生が大学・短大・専門学校に進学するための最大の支援制度です。この制度を知っているかどうかで、大学4年間の負担額が数百万円変わる可能性があります。
制度の内容①:授業料等減免
入学金・授業料を大学等が減免(一部または全部)します。所得区分は住民税の課税標準額で判定されますが、シングルマザー子1人世帯の年収目安は以下の通りです。
※家族構成・年齢により基準は変動します。日本学生支援機構の進学資金シミュレーターで個別に確認することをおすすめします(出典:日本学生支援機構「給付奨学金」)。
制度の内容②:給付型奨学金(日本学生支援機構)
生活費として返還不要の奨学金が毎月支給されます。第Ⅰ区分(住民税非課税世帯)の場合の年額は以下の通りです。
(出典:日本学生支援機構「給付奨学金の支給額」)第Ⅱ区分は上記の2/3、第Ⅲ区分は上記の1/3が支給されます。最新の支給額はJASSO公式サイトをご確認ください。
💡 ポイント
給付型奨学金は返済不要。国公立大学で自宅外通学・第Ⅰ区分の場合、年約80万円(4年間で約320万円)を受け取れます。私立大学・自宅外なら年約91万円(4年間で約364万円)。
第Ⅰ区分の場合、国公立大学・自宅外通学で年約80万円の返還不要の奨学金を受け取れます。4年間で約320万円。これと授業料の減免を組み合わせると、実質的な大学費用の多くをカバーできます。
注意点:学力基準もある
この制度は、学力の要件も求められます。高校での評定平均が3.5以上、または「将来、社会で自立し活躍できる人材になれるよう真剣に学ぶ意欲があること」を確認する書類(学修計画書等)が必要です。入学前に在学高校を通じて申請します。
高校1〜2年生のうちから準備を始めることが大切です。担任の先生や進路指導の先生に相談してみましょう。
3. 奨学金の種類と賢い選び方
給付型奨学金(返還不要):最優先で探す
上記の修学支援新制度以外にも、民間・地方自治体・大学独自の給付型奨学金があります。借りる必要がなく、後の生活に影響しない給付型を最優先で探しましょう。
- 地方自治体の奨学金:出身市区町村や進学先の地域が対象。自治体の教育委員会や奨学金担当課に問い合わせる。
- 企業・財団の奨学金:特定の分野・職種を目指す学生向け。「日本学生支援機構 民間団体奨学金」などで検索できる。
- 大学独自の給付型奨学金:AO入試・推薦入試と連動したものも。志望大学のホームページで確認する。
第一種奨学金(無利子)の活用
給付型で足りない分は、無利子の第一種奨学金(日本学生支援機構)で補うのが賢い選択です。家計基準と学力基準の両方を満たす学生が対象で、自宅通学の場合は月2〜5.4万円、自宅外通学の場合は月2〜6.4万円の範囲から選択できます(日本学生支援機構「第一種奨学金」)。
奨学金を借りる際の注意事項
有利子の第二種奨学金は、在学中は無利子ですが卒業後に利子が発生します。借りる前に返済計画をしっかり立てておくことが重要です。
⚠️ 注意
有利子の第二種奨学金は卒業後に利子が発生します。給付型→第一種(無利子)→第二種の順で活用しましょう。
4. 入学前に知っておくべき追加支援
多子世帯(子3人以上)の高等教育無償化
2025年度(令和7年度)から、多子世帯(扶養する子ども3人以上)の学生を対象に、高等教育の修学支援新制度の所得制限が撤廃されました(文部科学省「高等教育の修学支援新制度の拡充」)。これにより、多子世帯であれば世帯年収にかかわらず、国公立大学・私立大学等の授業料減免・給付型奨学金が利用できます(支給額は世帯年収により変動)。なお、2024年度は理工農系の中間層への対象拡大が先行施行されています。子どもが3人以上いる場合は、特にこの制度を確認しましょう。
専門学校・高等専修学校の支援制度
就学支援金(高校無償化)の対象になるのは「高等専修学校(修業年限3年以上)」のみで、高校相当の中卒〜18歳の生徒が対象です。一方、高校卒業後に通う一般的な専門学校(専修学校専門課程)は「高等教育の修学支援新制度」の対象となり、給付型奨学金+授業料減免が受けられます。
専門学校は大学より費用が安く、就職率が高い分野(看護・介護・IT等)もあるため、子どもの進路の選択肢として積極的に検討する価値があります。とくに医療・介護系の専門学校は国家資格を取得でき、卒業後の収入安定性も高い傾向にあります。
母子父子寡婦福祉資金(修学資金・就学支度資金)
都道府県が実施する母子父子寡婦福祉資金には「修学資金」と「就学支度資金」があり、無利子で借りられます。学校種別・通学形態により限度額が異なります。
給付型奨学金と組み合わせることで、入学時の一時費用も賄えます。貸付額・条件は自治体運用で変動するため、お住まいの都道府県・市区町村にご確認ください。
5. シングルマザーが知っておくべき「入学前」の準備
入学時の一時費用に備える
入学時には授業料以外に、入学金(国公立:28万2,000円、私立:20〜30万円)・教科書代・制服・スポーツ用品などの費用が一度に必要です。給付型奨学金や減免制度の手続きは入学後になるため、手元に一定の現金が必要です。
入学時にかかる費用の目安
大学進学を見越した中期計画を立てる
子どもが小学生のうちから「何歳のとき、いくら必要か」を逆算しておくことが重要です。子どもが10歳なら、8年後(18歳)の大学入学時に最低でも60万円以上の一時費用が必要です。月5,000円ずつ積み立てれば8年間で48万円になります。
学資保険の活用
子どもが0〜6歳の段階から学資保険に加入することで、大学入学時に満期金を受け取れます。ただし、現在の低金利環境下では 返戻率は概ね100〜102%程度が中心で、月1万円×18年で元本216万円→満期金約220万円が目安です。新NISAでの長期積立と比較検討するのも有効です。契約前に複数の保険会社・商品を比較してください。
6. 教育費制度の申請スケジュール
各種支援制度には申請期限があります。知らないと申請できないケースもあるため、子どもの進学時期に合わせてスケジュールを把握しておきましょう。
7. 教育費の無償化制度を最大限に活用する手順
制度を知っているだけでは意味がありません。実際に申請して受け取るまでの手順を確認しましょう。
高等学校等就学支援金(高校無償化)の受け取り手順
- 入学時に学校から申請書を受け取る
- マイナポータルまたは書類で申請(学校経由)
- 審査通過後、授業料から自動的に差し引かれる(手元への支給ではない)
- 毎年継続申請が必要(7月頃)
高等教育の修学支援新制度(大学無償化)の受け取り手順
- 高校3年の春(4〜5月)に学校経由でマイナポータルから申請(予約採用)
- 日本学生支援機構(JASSO)が審査
- 入学後、授業料減免は大学が直接対応。給付型奨学金は口座振込
- 毎年継続申請・家計状況の確認あり
給付型奨学金と貸与型奨学金の違い
給付型奨学金は「もらえる奨学金」なので、まず給付型の受給可能性を確認することを最優先にしてください。シングルマザー世帯は多くの場合、給付型の対象となります。
8. 見落としがちな教育費補助:自治体独自の制度
国の制度以外にも、各自治体が独自の教育費補助を設けているケースがあります。主な例を挙げます。
- 就学援助制度:小中学校の給食費・教材費・修学旅行費等を補助(要保護世帯・準要保護世帯対象)
- 塾代補助:大阪市「習い事・塾代助成事業」(中学生対象・月1万円)など一部自治体で実施
- 放課後学習支援:無料または低額で放課後学習の場を提供
- 受験料補助:高校・大学の受験料を一部補助(自治体による)
これらは申請しないと受け取れません。お住まいの市区町村のホームページで「就学援助」「ひとり親 補助」などのキーワードで検索してみてください。
まとめ:教育費の無償化制度 活用早見表
- 高校は就学支援金・奨学給付金・都道府県補助で実質無償化に近い状態にできる
- 大学・専門学校は修学支援新制度(授業料減免+給付型奨学金)が最大の頼り
- 奨学金は給付型→第一種(無利子)→第二種(有利子)の順で活用する
- 入学前の一時費用には母子父子寡婦福祉資金を活用
- 申請には期限があるため、高校1〜2年生から早めに動く
制度の段階別早見表
無償化制度活用で実際にどれだけ節約できるか
✅ 結論
制度を知っているだけで高校〜大学で320〜370万円の差が生まれます。「大学は無理」と諦める前に必ず申請可能性を確認してください。
制度を知っているか知らないかで、子ども一人あたり数百万円の負担差が生まれます。「大学進学は諦めた」という判断をする前に、必ず修学支援新制度の適用可能性を確認してください。
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